華美でなく

先日、平安会館源氏神明斎場でのお手伝い。

この日は朝から雨が降っていました。
最愛の奥様を1人残していかねばならない故人様の想いが
雨となって、降り続いていたのでしょう。

旅立ちは故人様がお好きで認められたお着物を着て。
「せっかく作ったんだけど、1回も着ることができなかったから…」
そう奥様がご準備くださってみえたお着物。
紺色のお着物が渋く、故人様にとてもよくお似合いでした。

趣味は将棋。
「いつでも将棋を楽しんでいただけるように、お近くに飾りましょうか?」と奥様にお伺いすると
「そーゆーのは嫌いな人だったから。」
“華美なことはせず、ごく普通に送ってほしい”
それがご主人のご希望だったそう。

そんなご主人でしたが、奥様がお葬儀当日にこっそり
お持ちになられ、ご主人のお顔の横にそっと添えられたのは
ご主人が愛情込め大切に育てられた『ワビスケ』。
真っ白な花びらに黄色の雌蕊と雄蕊がとても綺麗で、、、
華美ではなくとも、パッとお顔が明るくなり華が添えられました。

「お父さん、ワビスケが綺麗に咲いたでね。摘んできたよ。」
そうお言葉を添え、奥様がご主人に届けられた小さなお花は
奥様のご主人への大きな感謝と愛情が込められていました。

ご夫婦の歩まれた時間を、その小さなお花から感じられた2日間。
きっとこれからもご主人は、奥様を今までと変わらず見守り続けてくださることでしょう。。。。

素敵なご夫婦の物語との出会いに感謝いたします。

 

平安会館

榊原 裕子


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